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飼育と採蜜 |
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◆飼育について | |||
捕獲後の増巣の様子はこちら クモの巣に対するミツバチの不思議な行動 2010年に観察された不思議な行動 |
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◆採蜜とハチミツの味について | ||||
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ニホンミツバチの生活 ニホンミツバチは、もともと日本に野生の種として生活している昆虫なので、特別な技術や道具がなくても飼育できます。 適度な閉鎖空間、たとえば木の「うろ」、お墓の中、天井裏、などが営巣場所となります。 |
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自然巣の写真ですが、杉の木のうろの巣は、3年目の2009年早春冬を越せないで、消滅していた。縦に割れた隙間から出入りしていた。 某神社の板壁の中の巣は無事越冬して分封の準備をしている模様。 別の神社の軒天の中の自然巣は、激しいスズメバチの攻撃のも耐えたと思っていたら、晩秋のある日、ツキノワグマに破壊された模様。破壊された軒天は、修理されていた。 このように、けっこう身近で生活しているニホンミツバチですが、外敵も多いようで消滅する群も多々あるようです。自然のバランスなのでしょうか。 このような、狭い入り口があり、中に営巣する空間がある所で、ミツバチが好む諸条件を満たす所が、営巣場所となります。 |
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ニホンミツバチの春 冬越しを終えたミツバチは凄い勢いでその数を増してゆきます。子育ては2月の中旬には始まっていますので、蜜を出す花が咲き始める3月下旬まで、巣箱内の貯蜜はどんどん減少してゆきます。 2011年の早春のミツバチの動画は⇒こちら 作業場の飼育箱。この箱は秋の終わりの越冬前は、上段にずっしりと貯蜜があったのですが、4月4日に巣箱内の整理と掃除のため移し変えをし、1段にしましたが、貯蜜はほんのわずかしか残っていませんでした。 幸いその日から晴天が続き、気温も上がり梅も開花して、9日には桜も開花しました。 4日の整理のとき、巣内の重量変化を調べるため、使わなくなった体重計(デジタルで無いやつ)の上に乗せ、重量計測をできるようにしました。1個の体重計には乗り切らないので、2個の体重計の上に乗せ合計して量るようにした。 新たな箱は観察窓付きにしたので、開けるとハチがびっしり、朝気温が上がると8の字ダンスがあちこちで見られます。カール・フォン・フリッシュ博士(8の字ダンスの意味を発見しノーベル賞を受賞)の発見を検証できます。⇒こちら 4月4日からの重量計測の結果から、下図のように巣内重量が増加して、蜜不足は解消したようです。 分蜂後、蜂数が増加するまで巣内にはミツロウのカスなどが貯まりますので、1度掃除が必要な時期です。 ![]() |
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![]() 重量変化4月分2009年 サクラ開花の後、天候不順で貯蜜が増えない模様。気温が低いと貯蜜を消費しているようです。 |
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4月の重量増加は主にウメの開花と、サクラの開花によるものです。 特にソメイヨシノは圧倒的な花の数と、流蜜の多さで、分蜂前のミツバチの蜜源として重要です。 2010年は寒波の影響で、サクラの開花が例年より10日ほど遅れました。19日で8分咲きです。 割ってみると花の根元にたっぷり蜜がはいっています。舐めてみると、いい香りのする美味しい蜜です。 例年サクラが開花してから3週間後に自然群の分蜂が始まります。 2011年のサクラ3分咲きの頃の巣箱の様子とサクラの動画は⇒こちら 2009年は4月28日に分封しました。 重量が急に減りました。 巣箱のすぐ上の屋根裏に蜂球を作ったので、巣箱に取り込みました。 分封後も、まだ王台があったので、翌29日に残りを人工分封し雑木林の中の飼育場に移動しました。 その続きが下のグラフです。 ![]() 5月25日からの増加はニセアカシアの開花によるもの。 ![]()
![]() ![]() ![]() ![]() 6月28日からの増加はアカメガシワの開花によるもの。 7月9,10日の減少は悪天候によるもの。 7月17日からの減少は梅雨の雨によるもの。 8月は天候不順で巣箱重量が増加しません。 8月15日より夏らしい天気になり重量が増加しています。 9月になり天候も順調で巣箱内重量も順調に増加しています。 9月6日にアレチウリの開花を確認しています。 グラフ掲載の蜂群の付近にはアレチウリが少ないので、急激な増加はない模様。 どんなに暑くても夏は晴れていれば蜜が貯まります。 順調に増加していた9月も終盤で停滞気味です。天候も雨が続き、気温も低下。 ![]() ニホンミツバチの秋 蜜源花が少なくなり巣箱重量の増加も少なくなります。 10月中旬にはセイタカアワダチソウが開花しますので、その前に採蜜をします。 セイタカアワダチソウが開花すると、とても不快な匂いがするので、 蜜にその匂いが入らないようにするためです。 スズメバチの攻撃が最盛期を迎えます。 キイロスズメバチやコガタスズメバチの襲来なら、そんなに危惧することも無いのですが、 オオスズメバチが襲来すると大変です。何もしないでいると、全滅したり逃去したりしますので、 粘着シートを設置したり、巣門に金網をつけたりします。 私の場合、粘着シートだけですが、十分防げるようです。 スムシ成虫の産卵行動はそろそろ終わりです。 ![]() ![]() 11月の平均減少重量は1日に65gほどです。 ![]() 12月の減少は1日平均50gほど。 分封後の重量増加のグラフです。「系列1」が人工分封群、「系列2」が自然分封群です。 人工分封の方が巣内重量の増加が早いです。自然分封は、巣作りをと子育てをゼロから始めなければならないので、重量増加が遅れるのかも知れません。 人工分封は、子育てと羽化がとまることがないので、増加が早いのでしょう。 アレチウリも終わり、最後のセイタカアワダチソウを待っています。10月10日頃開花する模様です。 10月は9月末からの天候不順が続き、巣箱重量が増加しません。 台風が通過して気温も低下、10日頃からセイタカアワダチソウが開花するも、蜜は吹いていません。 10月13日頃からセイタカアワダチソウの蜜で多少の巣箱重量の増加が見られました。 11月より越冬モードになり巣箱重量は減少しています。 11月1ヶ月で、2キロ少々重量が減少しました。 このままのペースで減少すると、花の無い12月から3月末までの4ヶ月で、あと8キロ減少することになりますが、 2月の末には育児が始まるので、減少する速度も速くなるのでしょうか? 12月も引き続き緩やかに減少です。 ニホンミツバチの冬 新潟で花が咲き始める3月中旬まで、巣箱内の貯蜜を消費する日々です。 ![]() 1月になると本格的な冬になり、最高気温が5度以下になり、吹雪の日が多くなりました。 巣箱重量は1日平均40gほど減ってゆきます。12月の平均が約50gですから、 気温が低いと代謝も低くなり消費する蜜も少なくなるようです。 ![]() 2月初旬の越冬中の動画は⇒こちら 2月22日より気温が上昇、同時に巣箱重量の減少が大きくなりました。いよいよ春です。 ![]() 3月も末になると梅が開花します。 去年のデータを見ると4月5日より巣箱重量が増加しています。 蜜源花が咲くまであと少しです。 4月5日より巣箱重量が増加に転じました。梅が満開になったと同時に増加です。去年と同日です。 1年間統計を取ったおかげで、私の蜂場でのライフサイクルが見えてきました。 これより分蜂まで、天候不順でなければ増加を続けます。 貯蜜不足の心配をしなくてすみます。 資料ページに別グラフを掲載しています。 |
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上記のグラフをまとめた年間の重量変化です![]() 1月1日からのグラフになるように編集しました。 越冬による重量減少は、2月半ばから大きくなっています。 この時期から育児開始となり、貯蜜を多く消費している模様です。 4月4日頃から巣箱重量が増加しています。 ウメの開花と一致しています。 4月28日に分蜂しました。 同じ群から分かれた2つの群の重量変化です。 7月半ばからの減少と、9月末からの減少は、長雨による天候不順が原因です。 真夏でも晴れていれば重量は増加していることから、夏枯れ(蜜不足)は無いことがわかりました。(私の蜂場での結果です) 11月から越冬モードになり、巣内の貯蜜を消費している模様。 新潟地方では春の花が咲き始めるまで、これから5ヶ月間巣箱内の貯蜜を食べて、 じっと冬を乗り切るのです。 12月も引き続き緩やかな減少です。 新潟地方では、おおむね上記のような、生活サイクルを送っているようです。 計測した年は、平年並みの天気、気温でしたので、異常気象でない限り同等の結果になるものと思われます。 秋の採蜜時に、越冬に十分な蜜を残してやれば、給餌は必要ないことがわかります。 給餌をするといろいろなトラブルが発生しますので、極力避けることが望ましいです。 |
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巣枠式巣箱での増巣の様子 私の使用している巣枠には、巣礎を上部に1cmほどしか張っていません。 ニホンミツバチは全面巣礎張りになじまない感じがします。 全面巣礎張りにすると、捕獲時、待ち桶からの取り込みの時に逃去しやすくなります。 1、ミツバチが入った直後、巣礎を基礎にして巣を盛り始めている。 2、3のように巣枠に添って下に巣が成長して行きます。 上に蜜を貯め、下で育児をしながら増巣しています。 実際の巣枠式への増巣の様子はこちら
巣箱の中の9枚の巣枠がこのようになれば、4枚ほど残せば越冬には十分だと思います。 5枚採蜜すると6〜7キロの蜜が取れます。 5、越冬していた巣枠です。黒くなっているところで蜂球を作りまわりの蜜を食べながら、長い冬を乗り切るのです。 採蜜は遠心分離機は使えないので、蜜巣を切り離して垂れ蜜を採取します⇒こちら 遠心分離機を使わないので、巣礎全面張りの必要が無く、ミツバチも快適に増巣してゆきます。 また、巣礎の使用量が少なく、経済的でもあります。1枚の巣礎から15枚ほどの巣枠ができます。 |
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8の字ダンスの検証 2009年4月10日 晴れ 最高気温21度 この日、カール・フォン・フリッシュ博士が発見したミツバチの「8の字ダンス」の検証を行いました。この検証は観察窓の付いた巣箱さえあれば、誰でもできるので是非やってみてください。素粒子や、物理学と違い誰でもできるノーベル賞の実験、検証です。 8の字ダンスの動画は⇒こちら、検証の動画は⇒こちら さあ、私のミツバチはどこに出勤しているのでしょう。 |
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最初にその時刻の太陽の方向を地図にあらわす。 赤い線の方向が太陽の方向。 |
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次に観察窓を見て、8の字ダンスをしているハチがいたらその方向にテープを貼る。 窓の下に紙を準備しておいて、テープの延長線を写す。その線と交わるように垂線を引く。 できた図が太陽方向から、花の方向までの角度をあらわしている。 |
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黄色い図の赤い線の接点が巣箱の位置に、太陽の方向が一致するように2図を重ねる。 8の字ダンスの方向を地図に写すと、地図に巣箱からの花の方向が表される。 巣箱からその方向を確認する。 その方向に確認しに行くと・・・・。 |
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図の示す方向上にあった花。 巣からの距離800メートルのツツジまで、菜の花、サザンカ、梅などがあったが、ニホンミツバチはツツジと咲き始めのソメイヨシノにしかいなかった。 花にいたニホンミツバチが果たして私の巣箱のハチなのか、検証はしていません。 私の小学生の娘が夏休みになったら、自由研究の共同研究者として、検証してみたいと思います。 ※娘が自由研究に別のテーマを選んでしまったので、いまだ未検証です。 注: この検証方法で正しいと思いますが、何せシロウトですので、誤りがあったら訂正します。ご了承ください。 ※2011年3月20日再検証 動画でどうぞ⇒こちら |
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スムシ捕獲器 スムシ対策の実験研究を続け、ようやく3年目にしてスムシを捕獲できる装置が完成しました。 産卵期のスムシ成虫(ハチノスツヅリガ、ウスグロツヅリガ)は、1000個以上の卵を腹に抱えて、ミツバチの巣箱の中に入りたくてたまらない状態になっています。 産卵行動は夜、蜂の活性がおさまった頃に始まるようです。 夜間の暗闇で蜂の巣箱を、たぶんミツバチの熱か匂いで探し当てます。 そこで、スムシ捕獲器はミツバチの発する熱とにおいを捕獲器の内部に取り込んで、排出口から排出します。スムシはその熱とにおいに誘引されて捕獲器の内部に入り捕獲されます。 設置の作業、捕獲したハチノスツヅリガの動画は⇒こちら 捕獲器を取り付けた巣箱です。C群(2段群)の上の部分、小窓の付いているのがそうです。 B群(1段群)も上の部分が捕獲器です。 巣枠式巣箱に載せて使用します。 中に粘着シートが装着されていて、産卵に来たスムシ成虫は中の粘着シートに捕獲されます。 捕獲したスムシの様子 拡大して見てもらうとわかりますが、スムシは張り付いたまま産卵しています。 産卵したくて来るのですから当然ですが、凄い光景です。 ミツバチも2匹張り付いてしまいました。 別の日の画像です。またもや張り付いたまま産卵しています。 ゴキも張り付きます。 スムシ成虫は1匹で平均1000個ほどの卵を産卵して、自然条件での孵化率約96%ですから、 960匹の幼虫が出てくることになります。 もちろん働き蜂が毎日せっせと排除するのですが、すべてを排除できるわけではありません。 9月20日現在、3群合わせて231匹のスムシ成虫を捕獲できました。 単純計算で231.000個スムシの卵を排除したことになります。 スムシの生態はここを参照しました。 7月末から8月初旬にかけて、産卵に侵入しようとするハチノスツヅリガ、ウスグロツヅリガは、その数が増加しています。 栗の花の花期が終わればスムシの産卵も収まるだろうという予測は外れました。 年間を通して統計を取りますので、結果を参考にしてください。統計は順次更新します。 8月下旬に捕獲器に入った、メンガタスズメとウスグロツヅリガ |
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6月のスムシ捕獲器の運用結果 A、B、C、と3群に6月1日から運用し、統計を取ってきました。
卵にすると42.000個 幼虫にすると40.278匹 7月8月はさらに多くのスムシ成虫が産卵のために侵入してきました。年間統計は資料ページで ![]() 詳しい統計、年間統計は資料ページで |
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これは、捕獲したスムシ成虫の数であって、巣箱に侵入するスムシを完全に防ぐものではありません。 捕獲を逃れて巣箱内に産卵したスムシ成虫も、いたことでしょう。 しかし、これだけの数のスムシが巣箱に侵入、産卵するのを防ぎました。 3年間失敗の連続で、幾多のアイデアが消えていきましたが、 ここにやっと捕獲の成果が見られました。 試作段階で、改良の余地はあると思いますが、2009年より、スムシ捕獲器の販売をしています。 販売は、ショップ案内よりどうぞ。 |
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注1:日本みつばち物語の製作した巣箱に使用できますが、他社が製造販売した巣箱、および自作の巣箱にはそのままでは取り付けができません。取り付け部分を改造すると、取り付け可能の場合もありますが、保障はできません。 重箱式の巣箱には取り付け不可能と思います。 また、他社が製造販売した巣箱、および自作の巣箱に取り付けた場合不具合が発生する場合があり、期待した捕獲効果が得られないこともあります。 |
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注2:スムシ捕獲器のスムシの入り口に設置する金網の代わりに、付属のバルサ板製のスリット板を使用すると、 ミツバチの迷い込みが少なく、スムシもよく取れます。 朝夕の開閉の手間も要りません。 約2週間の使用結果の比較です。 |
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採蜜時に巣箱内部を点検しました 掃除も内検もしない私ですが、採蜜時に巣箱内を点検すると、去年に比べ格段にスムシの害が少なくなったようです。 掃除は蜂まかせです。蜂群が順調に大きくなり健康だと、掃除の必要がないほどに自分たちで綺麗にします。 巣箱内は観察窓から十分見ることができるので、箱の蓋は採蜜時まで開けませんでした。 ミツバチもスムシのストレスのない日々を送ってのではないかと、想像している次第です。 巣枠も穴を開けられることもありませんでした。 何より1年を通じて、蜂児捨てがまったく起きなかったことは、偶然かも知れませんが スムシ捕獲器のおかげではないかと自我自賛している次第です。 500メートルほど離れた友人のニホンミツバチは、相当の数のスムシに食害され巣枠を穴だらけにされました。 その群は盗蜂にあったりした群で、採蜜時に女王を殺したのか、原因は定かでありませんが、消滅しました。 |
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飼育の道具 飼育の道具といっても、ニホンミツバチの場合、巣箱(飼育箱)と、小道具少々があればOKです。 以下必要なものをあげてみます。
採蜜時に必要なもの
最低限、以上があれば十分でしょう セイヨウミツバチで使用する薫煙器は必要ありません。 採蜜時の道具、および手順の動画は⇒こちら 飼育箱は、セイヨウミツバチの飼育に使う巣枠式の通称「洋箱」と呼ばれるもの、丸胴と呼ばれる丸太をくりぬいたもの、重箱式飼育箱、など飼育者により様々です。 私は洋箱より一回り小さいサイズのオリジナル寸法の巣枠式を製作、使用しています。体のサイズがセイヨウミツバチより一回り小さいニホンミツバチにあわせてみました。増巣規模もセイヨウミツバチよりニホンミツバチのほうが小さいようで、扱いやすいようです。この飼育箱は販売しています。(販売ページへ) 麦藁帽子と虫除けのアミは、園芸用の蚊よけの物を使用しています。採蜜時に必要です。おとなしいニホンミツバチもたまに機嫌の悪いことがあります。(特に冬場) ゴム手袋も用意していたほうが良いでしょう。素手だときっと刺されます。 もっとも、セイヨウミツバチに比べたら痛さは半分以下ですが・・・。 スクレイパーは掃除のときにあると便利です。 |
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飼育場所 基本的にどこでも大丈夫だと思いますが、気をつけたい点がいくつかあります。 ミツバチは、おとなしいと言っても基本的に刺す昆虫なので、他人を刺す恐れのある場所は避けなければいけません。 飼育していると何度か刺されますが、自分が刺される分には何ということもありませんが、他人を刺したとなると、 何かと厄介です。子供を刺したとなると、苦情を言われることにもなります。 隣家の境界のそばはまずいでしょう。道路の際も避けましょう。 自宅飼いをするなら、なるべく敷地の中央になるようにしましょう。 画像はどれも人家から500メートルほど離れた場所です。人を刺す心配、糞害の心配がありません。 飼育してみて初めてわかることですが、糞害も深刻な害です。特に冬場、 巣箱の近くに洗濯物を干していると、茶色の点々がしみのように付きます。 巣箱全面に点々と続いて付いているのが、ミツバチの糞です。夏場は巣箱から離れて糞をするので気がつきませんが、冬場はこのように巣箱の近くに糞をします。特に白い物に付いて、目立ちます。干している洗濯物、止めている車に付くと、家人から嫌がられます。 田んぼ、畑のそばに置くと、薬害でミツバチが多数死にます。家庭菜園程度ならたいした毒性はないのですが、プロの農家が散布する薬品は、毒性が強いのできをつけなければなりません。 田んぼに散布する、カメムシ防除の殺虫剤は、ネオニコチノイド系の毒性の強いものですから気をつけてください。カメムシ防除の薬剤の散布は、地元の農協に問い合わせると、散布日時を教えてくれると思います。 手間がかかりますが、散布後5日の間、別の場所に移動すると、薬害を防ぐことができます。 農協によっては、ネオニコチノイド系の農薬の使用をかくす場合も考えられます。もし教えてくれない時は、保健所に訴えると言って聞き出しましょう。 最近、ミツバチの不足が問題になっていますが、農家の散布する農薬が一番の問題だと私は思っています。 農協の、カメムシ防除の農薬散布の担当者の、毒物を散布しているのだという認識のなさにはあきれます。 まれに、無農薬有機栽培の田んぼがありますが、そこなら安心でしょう。 直射日光の当たる場所は×(特に夏) 洗濯物干し場の近くは×(特に冬から春にかけて) 風通しの悪いところは× クマの出そうな所は× 隣家の住居のすぐそばは× 人様の迷惑にならないところで、ハチが快適に暮らせそうなところはどこか検討してみてください。 |
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ニホンミツバチ飼育の一年 1月 越冬中、待ち桶の製作 2月 越冬中、やること無し。 ミツバチは子育て開始。 3月 巣箱の掃除、巣の整理。捕獲の準備 4月 捕獲の準備、末頃から人工分蜂。 5月 分封開始、捕獲時期。 6月 観察だけ 7月 観察だけ 8月 暑さ対策 9月 スズメバチ攻撃開始、その対策。 10月 スズメバチ攻撃本格化、その対策。中旬秋の採蜜。 11月 越冬の準備。ミツロウ精製 12月 越冬中、やること無し。 ざっと、こんな感じで蜂飼いの一年は過ぎていきます。 |
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採蜜とハチミツの味 |
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ハチミツの味 ハチミツにもいろいろあるわけで、その味もいろいろで・・・。 で、私はハチミツの味とは香りである!と言い切ります。 香りであるからして、言葉、文章では到底あらわせないことであり、これは各自味わって判断してもらうしかないのですが、もしあなたがニホンミツバチを飼育して、採蜜したハチミツを味わったなら、お店で売っているハチミツとの違いを思い知ることになると思います。 特に春に採蜜したハチミツは、ハチミツ独特の臭みがなく、びっくりします。 私は、4kmの範囲内に3箇所蜂群を置いて、それぞれ2km離れていますが、たった2kmで味も色もまったく違う物になってしまいます。 A群 海岸に近いアカシアの林の近く B群 A群より2キロ内陸に入った水田地帯、畦道にクローバーがたくさん咲く。 C群 B群よりまた2キロ内陸に入った住宅地、蜜源は各家の庭の草木の花。 |
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2008年のハチミツ | ||
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2009年のハチミツ | ||
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おいしいハチミツは? いままでで、一番おいしかったハチミツは、A群から6月末に採蜜したハチミツでした。 ハチミツ独特の臭みのない、花の香りが爽やかな、色のとても薄い蜜でした。 たぶん、アカシアと野ばらの蜜だったのではないでしょうか。 巣枠式で飼育しているので、ある程度、花蜜が特定できます。 2009年のハチミツは十分な糖度を確保できました。 ウワミズザクラ、アカメガシワの華やかな香りが入った、とても美味しい蜂蜜です 特に無糖のヨーグルトにかけて食べると、華やかな香りが広がり、 ハチミツ本来の味を楽しめます。 ハチミツの糖度は78度以下ですと発酵して、常温で保存できません。 78度あれば発酵しないようですが、私は79度以上80度以下を目安にしています。 80度以上ありますと粘度が高すぎて、常温で流れにくくなり、扱いにくいです。 その年によりますが、81度以上のハチミツには、蓋がけされていない糖度の薄い ハチミツをブレンドして80度以下まで調整します。 ハチミツの糖度は、専用の糖度計で計ります。勘では計れません。 90度までは計測できるものがいいでしょう。 糖度計の中には、ハチミツの糖度を計れないものもあるので、注意しましょう。 私は旧式のアナログ式の糖度計を使用していますが。今はデジタル式が主流のようです。 お近くのお店にない場合は通販で購入できます。 |
アナログ式糖度計![]() 高濃度手持屈折計糖度計目盛校正液付 デジタル糖度計 ![]() |
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採蜜時期 採蜜時期は、巣箱内に蜜が十分貯まったときになるのですが、 春は、大量に流蜜するアカシアの花がおわっても、採蜜するだけの蜜が貯まっていません。 味見程度の採蜜ならできるでしょう。 採蜜は、秋にセイタカアワダチソウの咲く前が適期かと思います。 セイタカアワダチソウの蜜の匂いは不快臭といっていいくらい臭いにおいがします。大量に蜜を出すのですが、ハチミツにいやなにおいが移るので、セイタカアワダチソウが咲く前に採蜜します。 1群あたり年間25キロ〜35キロの蜜を貯めます。⇒このグラフから 越冬で約12キロほど蜜を消費するので、多く見積もって15キロほどの蜜を残します。 すると10〜20キロのハチミツを採取できます。 |
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2009年は10月11日に採蜜しました 巣枠を取り出すとき、蜜巣を切るときには、ケーキ作りに使用するナイフが使い勝手が良く、 重宝します。 |
![]() パレットナイフ 11インチ(刃渡28cm) 採蜜時に使用するナイフはこれが最適です |
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今年のハチミツは癖のないいい香りの蜂蜜が取れました。 セイタカアワダチソウが蜜を吹く前だったので、春の花の香りがします。ウワミズザクラのようなアカメガシワのような・・・。 糖度はそれぞれの箱により違いがありますが、上に継箱をしたものは、78度。下に継箱をして、上の貯蜜巣枠の部分(画像上の左)で82度ありました。 1箱平均6〜7sほどでしょうか。 スムシ捕獲器の成果なのか、スムシ害のないきれいな蜜が取れました。 2009年のハチミツはと糖度79.5度のハチミツになりました。ちょうど良い糖度です。 2009年のハチミツは、少し結晶しやすい性質を持っています。 結晶したハチミツの戻し方はこちら。 |
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採蜜方法 セイヨウミツバチを巣枠式で飼育している場合は、遠心分離機で採蜜することになりますが、ニホンミツバチは、巣枠で飼育しても、巣が非常にもろく、とても分離機の遠心力に耐えられません。 そこで、昔ながらの、ザルを使っての垂れ蜜という採蜜方法をとります。蜜の貯まった巣ごとザルに乗せて、蜜が重力で自然とポタポタ落ちるのを待つ、という昔ながらの採蜜方法です。効率は悪いですが、上質のハチミツが採集できます。 |
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2009年の採蜜 今年は自作の採蜜器を使ってみました。 この採蜜器で垂れ蜜を採取している動画は⇒こちら |
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ざっくりと砕いて採蜜器の上のザルへ入れます。 すると糸のように蜜が垂れて、下のフィルター付きのザルへ落ちます。 |
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フィルターで漉された蜜は糸のように垂れて出来上がりの容器に・・・。 採蜜器の中の温度は、晴れた日で32度〜40度になります。 垂れ蜜は時間がかかりますが、とても風味の良い蜜が取れます。 決して絞ってはなりません。 さすがに糖度82度ですと、時間がかかります。 上のザルへ入れて、完成品が下に落ちきるまで、4時間以上かかります。 夜間だと10時間以上待たないといけません。 2009年はすべての箱が78度以上の糖度で、発酵の心配がありませんでした。 この蜜の一部を販売用にします。 自作採蜜器を使ってみての結果ですが、 上のザルへ入れれば、ほうっておいても下の容器へ完成品がたまるので、楽ですが、 上のザルが小さすぎました。最初にもっと大量の蜜巣を入れるようにしないと、いけません。 搾りかすを取って、新しい蜜巣をいれてを何回も繰り返さなければならないので・・・。 すべての蜜巣を漉し終わるまでに1週間ほどかかるようです。 このあとミツロウの精製がありますが、しばらくほうっておいて、後にします。 ミツロウの精製は11月12日にしました。 ミツロウ精製の動画は⇒こちら 採取したハチミツは、すぐに食べる分と知人に配る分を、自作の温蔵庫にいれておきます。 30〜35度で保存すると、結晶しません。 採取したハチミツを結晶しないように保存する温蔵庫の作り方はこちら 私は熟成の進んでいない、花の香りの生きているハチミツが好みなので、 採取したらすぐに冷凍保存します。長期保存は冷凍保存がいいようです。 結晶する速度が極端に遅くなり、鮮度も風味も落ちないからです。 ハチミツ中の酵素も働かず、熟成も止まるようです。 ハチミツを食べる時は、この温蔵庫で半日ほど35〜40度で休眠から覚まします。 多少結晶していても、消えます。 |
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糖度の低いハチミツの糖度の上げかた ハチミツは78度以上の糖度があればまず発酵しません。 私の場合は販売用も含めて約79度にしています。 高ければ良いというわけでもありません。80度以上の糖度だと粘性が高く、とても扱いにくくなるからです。セイヨウミツバチのハチミツだと、80度以上でもそんなに粘度がたかくならないようです。 同じ糖度でも粘性に違いが出るようです。 ※友人が飼育しているセイヨウミツバチのハチミツと比較した感想です。 ハチミツは77度以下の場合アルコール発酵をしてしまいます。せっかくのハチミツなのに保存ができなくなってしまいます。 糖度が低い場合の対処法は主に次の3方法があります。 1、低温保存をして早めに食べてしまう。 2、火入れ(加熱殺菌)をして発酵を止める。 3、糖度を発酵しない78度以上に高める。 1、の場合は糖度の低いハチミツでは、良くある対処方法です。販売はできませんし、友人知人に分けてやるにも、保存がきかないことを伝えておかなくてはいけません。ハチミツは、常温保存ができてハチミツですから、77度以下の場合はハチミツ未満ということになります。 2、の場合は酵母菌などの菌が死滅する温度まで過熱して発酵しないようにする方法です。菌が死滅するには60度以上で結構長時間加熱しなくてはなりません。70〜90度に加熱すると菌は死滅しますが、ハチミツの風味はいちじるしく損なわれます。せっかくの華やかな花の香りが飛んでしまいます。 3、の場合は、糖度の低いハチミツに糖度の高いハチミツをブレンドする方法と、糖度の低いハチミツを糖度78度以上になるまで水分を抜く方法の2通りあります。 ハチミツを採蜜すると、巣箱ごとに糖度が違うものです。同じ巣箱でも場所によっても糖度が違います。 75度〜82度まで様々な糖度の蜜が採取できます。 蓋がけされた蜜巣の場合、発酵しない78度以上になるのが普通です。 下の写真の場合、蓋掛けされた部分は78度ほどありますが、蓋の掛かっていない部分は74〜75度ほどで、平均76度です。採蜜して常温保存した場合、必ず発酵が始まり変質してしまい、保存ができません。 そこで、両者を適度にブレンドして78〜79度にすると発酵しません。 また、76度のハチミツはその水分を抜いて糖度78度以上にすると発酵しません。 私は、自作のハチミツ保存用温蔵庫を使って水分を抜いています。温蔵庫はこちら 自作温蔵庫はコタツ用ヒーターユニットが入っているので、中の温度が35〜50度まで設定できるので便利です。 温蔵庫の中に浅い入れ物に入れた蜂蜜を写真のように並べます。ハチミツの深さは10〜15ミリほどです。一緒に食品用乾燥剤を入れておきます。蒸発した水分を吸収してもらうためです。 そして中の温度を35度ほどに設定して48時間後、 糖度82度まで上がりました。これはちょっと糖度を上げすぎました。 できれば79度〜80度にしたかったです。 48時間でなく、24時間にするべきでした。 ブレンドする高い糖度のハチミツがない時や、ブレンドしたくない時は、この方法が最適です。 ハチミツの温度を35度までしか加温しないので、風味がほとんど落ちません。花の香りも生きています。(ミツバチの巣箱の中の温度も35度ほどですから) この糖度を上げたハチミツは自家用にしました。 ※販売用は適度な糖度の蜜巣から採蜜したハチミツのみを瓶詰めしています。 温蔵庫に設置するヒーターはコタツ用ヒーターユニットです。ファン付きのものにすると、中の空気が適度に循環して温度が均一になるし、水分も早く抜けます。 この温蔵庫の欠点は、製作に多少の専門技術と専用工具が必要なこと、大きなものですから置いておく場所を必要とします。(半畳ほど) 完成品は重くなります。下にキャスターを付けないと移動に苦労します。 製作は、扉の製作などが少々難しいですが、日曜大工が得意な人なら大丈夫でしょう。 重箱作りがやっと、という人には少し無理かもしれません。 製作に関する質問等、わからない点はお気軽にお問い合わせください。 |
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