工作番外編 日本みつばち物語トップへ martin guitar kit で作るアコースティックギター ギター製作トップへ |
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キットギター、ウクレレの制作は多数のHPに詳細が掲載されています。制作にあたって参考にさせていただきました。 |
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キットギターの制作 このページではMartinのギターキットの製作手順を解説します。参考にして下さい。 ギター製作が初めての方はキットから手掛けると失敗が少ないと思います。 必ず失敗はありますが、慌てず前の工程まで戻り、同じ失敗を繰り返さないように組み上げることです。 マーチン系はキットが通販(米国からの個人輸入となります)で販売されているので 自己責任で購入することになります。 ギブソン系はキットがありませんので部品を木材で購入して加工する必要があります。 材木、部品等は国内の通販ですべて入手できますが、 サイド板の曲げ加工とネックの成形加工が、難易度が高いです。 ギブソンL-OOサイズの製作解説は⇒こちら J-45ギターの製作解説は⇒こちら お問合せはメールでこちら⇒ |
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完成画像 どちらのキットもMartin社のHPから購入しました。 stewmac.comからも別キットを購入できます。 1 キット及部品の購入 2 フロントブロック、リアブロックの接着 3 型枠(モールド)製作 4 カーフィング、パッチング材接着 5 ブックマッチバック板の接着 6 バックブレーシング取り付け 7 トップブレーシング 8 バック板とトップ板の貼り付け 9 ビンディング、ヘリンボーントリム取り付け 10 フィンガーボード、フレット打ち込み 11 ネック成型、ジョイントセッティング 12 ボディー塗装 13 ネック取り付け 14 フィンガーボード取り付け 15 チューニングマシン取り付け 16 ブリッジ取り付け 17 調整 当方作業場で、各工程製作手ほどきいたします。(有料) 作業場使用料、工具使用料1日5,000円から⇒こちら |
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1キット及部品の購入 最初の難関、キットの個人輸入 マーチン社のHPからクレジット決済で個人輸入しました。 日本国内の通販なら安心してクレジットカード番号を入力できますが、 海外のサイトにクレジットカード番号を入力するのは結構勇気がいります。 海外のアマゾンから個人輸入のやり方を解説したサイトを参考に購入しました。 住所の入力など、順番が日本と違いますので注意してください。 ブラウザーをgoogle chromeにすると、ページを日本語訳してくれます。 注文してから約3〜4週間で届きます。 自信のない方は英語の堪能な方にお願いするのも手です。 個人輸入代行業者は手数料が高いので利用はおすすめしません。 ※購入は自己責任となります。 クレジットカード番号入力は細心の注意をしてください。 箱の中には ギター製作に必要な部品がすべて入っています。 キットには、樹脂製部品が入っていますが、なるべくスタイル28に仕上げたいので 数点の部品を木製、牛骨に交換します。
原寸大のオールドマーチン詳細設計書でブレーシング、サドル等この図面をもとに製作しました。 |
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2 フロントブロック、リアブロックの接着 フロントブロックの出っ張り部分を切除します。 切断前のまま組み上げても良いのですが、オールドマーチンにはないものなので切除します。 動画1 接着剤はニカワもしくはタイトボンドを使います。 タイトボンドの方が接着力が強く、後ではがれるトラブルがほとんどありません。 理想はニカワ接着ですが、後ではがれるリスクが伴います。 ニカワ、タイトボンド以外の接着剤は楽器作りには向きません。 |
ニカワを溶かすときは ツインバード工業の 酒燗器を使用安価です
タイトボンド ニカワより接着力が強い、おすすめ!
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3 型枠(モールド)製作 マーチンのDサイズ 型枠を使わないでも組み上げは可能なようですが、ここでは型枠を使用します。 型枠の使用で、正しい形に組み上げることができ、 トップ板、バック板の接着にスプールクランプを使用しないで組み上げることができます。 材料は9mmのラワン合板650×500、2枚 厚さが75〜80mmになるような桟木をサンドし、 ビスで組み立てます。 ラワン合板2枚を重ね固定してジグソーでくりぬきます。 仕上げはトリマーで仕上げます。 動画2 |
電動ジグソー
トリマー
インパクトドライバー
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4 カーフィング、パッチング材接着 カーフィング、パッチ材は洗濯バサミ状の物でクランピングします。 ホームセンターで各種サイズを販売しています。 必ず、サイド板よりも1mm〜2mm程度上に出るように接着します。 トップ板、バック板共にアーチしていて膨らんでいるので、 平らにするとうまく接着できません。 余計に出た分は、後で擦り合わせをします。 動画3 |
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5 ブックマッチバック板の接着 |
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6 バックブレーシング取り付け 動画ではニカワで接着していますが、バックブレースはタイトボンドがおすすめ 日本は高温多湿気候のため、ニカワでは、 ブレーシングの剥がれが起きる恐れあり。 タイトボンドは湿気に強く、接着力もニカワより強い。 バックブレーシングは強いRになっているので、 同じRの凹形状の受け木を下に置いて竹の棒でクランプします。 動画5 |
タイトボンド
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7 トップブレーシング トップのブレーシング位置はトップ板に指定墨がありますので、 その位置に取り付けます。 トップブレーシングもタイトボンドが無難です。 タイトボンドで十分良く鳴ります ブレーシングすべてを1日で接着しないで、 4〜5日かけて分けて貼り付けます。 ブリッジを取り付ける時の当て板を作っておくのを忘れずに。 ※トップも少しRになっているので同じRの凹の受け木を下に置いてクランプする。 動画6 |
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8 バック板とトップ板の貼り付け どちらを先に貼ってもよいと思います。 トップ貼り付けの動画はOOOサイズの物です。 型枠に入れたまま、ビスを利用してクランプします。 胴部分が抜けないように反対側を固定してあります。下の画像参照 貼り付けの前のすり合わせの作業が重要です。 クランプ方法動画 トップ貼り付け動画7 バック貼り付け動画8 |
インパクトドライバー
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9 ビンディング、ヘリンボーントリム取り付け 電動工具はマキタのトリマーが使いやすいです。 アクセサリーも充実。 出来るだけゆっくり作業するのがコツ。 早く削ると材が裂けたりしますので注意。 動画9 |
トリマー
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10 フィンガーボード、フレット打ち込み フィンガーボードは成型サンディング後、フレットを打ち込みますが、 フレットを直接ハンマーで叩くのは厳禁です。 必ずフィンガーボードと同じRの当て木を作り間接的に打ち込みます。 打ち込み後は、ヤスリでトリミングをする。 動画10 |
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11 ネック成型、ジョイントセッティング ネック形状は、自作ギターでもあるので完全に自分の好みの太さ、形にしましょう。 私は、太く、丸いネックが好みです。 完全にがたつきがなく、仕込み角度も完ぺきにするには、 時間をかけ少しづつ入れ込みます。 このギターは1週間ほどかかりました。 仕込み角度 上画像の一番右の図のBridge Locationの寸法は厳守 ネック上端の延長線と、ボディー表面のブリッジ部分との隙間が2mm±0.2mm 動画11 |
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12 ボディー塗装 ボディー塗装はシェラック塗装とします。 失敗が少なく、特殊な道具を必要としません。 塗膜は極薄で楽器の塗装としては最上級です。 塗膜の強度は弱いです。 ラックカイガラムシの分泌物を精製したものを、 アルコールで溶かしたものをタンポで塗ります。 塗装とサンディングを繰り返します。 サイド板とバック板は導管の細かい穴の目止め作業をします。 動画 シェラック塗装液は無水エタノール100CCにシェラック粉末25g 燃料用メタノールは安価ですが有毒ですので必ず無水エタノールを使用すること 1シェラック5回重ね塗り 2サイド、バック板パミス目止め作業後10日以上乾燥 3サンドペーパー#400、#600でサンディング後、シェラック5回重ね塗り 4サイド、バック板パミス目止め作業後10日以上乾燥 5サンドペーパー#400、#600でサンディング後、シェラック5回重ね塗り10日以上乾燥 6サンドペーパー#400、#600、#800でサンディング後、シェラック10回重ね塗り10日以上乾燥 7サンドペーパー#400、#600、#800でサンディング後、シェラック15回重ね塗り20日以上乾燥 8仕上げポリッシュ、サンドペーパー#400⇒#600⇒#800⇒#1000⇒#1200⇒#1500⇒#2000 ⇒マイクロメッシュ#2400⇒#3600⇒#4000⇒#6000⇒#8000⇒バフ仕上げ 根気と日数が必要 決定的な失敗はありませんので、失敗したと思ったら前の作業に戻ります。 |
シェラックはシェラック 塗料で検索すると国内通販店で購入できます。 パミスパウダー
マイクロメッシュシート
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13 ネック取り付け ネック、ボディー塗装が終わったら、ネックの取り付け 動画 |
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14 フィンガーボード取り付け フレット埋め込みトリミングの終わったフィンガーボードを貼り付けます 動画 |
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15 チューニングマシン取り付け キットの中の添付図面の通りにヘッドに穴をあける 動画 |
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16 ブリッジ取り付け 7 トップブレーシングのときに作っておいたブリッジ下の当て木を利用して ブリッジをクランプします。ビスを利用すると、サウンドホールクランプがなくても クランピングできます。 動画 |
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17 調整 調整は少しづつ。 弦を張るとギターは日々変化(変形)します。同時に音も成長(変化)します。 1年後くらいから落ち着きます。 特にナット、サドルの調整(削り)は、削り過ぎないように注意。 動画 |
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演奏動画こちら | |||||||||||||||||||||||||